看護師は主に医療と介護という二つの業界を選んで働けますが、医療を選ぶ志望動機として将来に役立てようという発想がもとになっていることがよくあります。現場で培ってきた知識や経験はしばしば自分の生活に直結するのが業界としての特徴です。誰もが病気になる可能性があるため、その兆候があったときに何をしたら良いか、病気にならないための予防として何が必要かを知っておくのは必ず生活の中で役立つでしょう。
特に注目されるのが子供を育てることや、両親の高齢に伴う病気に対して対策することです。出産するのを想定して産婦人科を診療科として選んだり、子育ての際のトラブルに対処できるように小児科で働いたりするのはよくあるパターンでしょう。一方、両親の病気を考えている場合にはがん治療に携わったり、生活習慣病外来などを選んだりする道も選べるようになりました。現場経験を通して適切な対処方法を知っていると、子育てや両親の世話の際にも安心できるのは明らかでしょう。
志望動機としてこのような将来的な活用を考えるのは看護師の診療科選びとしてよくあるものです。しばしばそれを動機にして専門病院やクリニックへの転職をする看護師もいます。医療現場での看護師の仕事は実務として生活に関わりが深く、仕事の経験をプライベートにも活かすという考え方はよく浸透しているのが現状です。職場選びや診療科選びで悩んだ際には自分の将来に役立てるという視点を持ってみると良いでしょう。